2.馬鹿にするな現実主義を
私は戦前に、共産主義に憧れたり、支持した人は理解できます。当時の日本の現実を見たら、何とかしなくてはいけないと思うのも無理はないかと考えます。そして、一方で、当時の共産主義には実現されていない未来がありました。

私は、俗に言う団塊の世代ですが、ものごころついた頃から、当時の共産主義国のソ連、中国、北朝鮮などの生活が良いと思ったことは一度もありませんでした。計画経済なんて、個人の裁量が生かされず、つまらないと思ってました。むしろアメリカの自由の方に憧れていました。(アメリカは困った国、腹立たしい国と思うことはよくあります。でも世界にアメリカという国がなかったらと考えると寂しい国です。)

もっとも、今でも共産主義を信じる人は、上記のようなソ連(今はロシア)、中国、北朝鮮などは本当の共産主義社会ではないと主張しているのかも知れませんが、それらの国も北朝鮮を除いて自由主義、資本主義の方向に舵を切っているように、戦前とは違って、実証済みのこと。

もちろん、資本主義が全ていいわけではありません。「光あれば陰あり」です。それが現実です。

だから、「どっちがいいか」「どっちがましか」だと思いますが、今の時代にも共産主義を信じている人は不思議です。

現実重視では、改革ができないとか、理想も大切だと主張する人もいると思いますが、現実を見ると言うことは現実の問題をきちんと把握することであります。
郵政民営化にしても、ヤマト運輸と郵政省(今、日本郵政公社)どちらのサービスがいいかとか、昔の国鉄と、民営化されたJRはどちらがましかとか、電電公社時代に比べて、今のNTTや、ドコモなど新規業者が入っている通信業界はどうかと比べれば、民営化の方向が正しいとわかるはずです。

7桁の番号をお客様に書かせ、インフレの時代に封書80円まで値上げしてきて、デフレの時代になっても下げない郵政省、競争がある小包だけは下げたいい加減さ。(JRは寡占企業だから料金などは下がっていない。JR首脳が自分たちが民営化の優等生みたいな顔をするのはおかしい)

理想を言うだけなら簡単です。実行は気の遠くなるほど難しい。このことは自分の身の回りの小事においても同じでしょう。現実を踏まえてすすむしかないでしょう。

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