白鳥象堂 『象の鼻』 川柳 選

白鳥順嗣 作

「象堂」の雅号とは(「NHK川柳春秋」115号に所載の本人の文章より)

川柳
をはじめて2年ほど経った頃、川柳仲間と「そろそろ雅号でも」との話題が出る。そんな中で「象はいいぞ。タイでは白い象は神聖視されているらしい」との話が出る。名字に「白」が付くから「象」を入れようと考えている中で「堂」を選び、「象堂(しょうどう)」とする。
名前の由来を聞かれたら「どうしよう、どうしようと悩んでいる内に、ドウショウをひっくり返したショウドウとなった」ととぼけることにしているとのこと。

雅号の由来句

「どっしりと構えぶれない象になる」

彼は今、汐風川柳社(今治)の同人、時事作家協会(横浜)常任幹事、川柳路吟社(横浜)幹事、川柳研究社(東京)誌友として活躍中です。

令和2年(2020年)2月に
『象の鼻 川柳 象堂句集』を上梓(「同期の著作」のコーナーにもアップ)されました。
亥鼻山の隣りで青春をおくり、今は象の鼻。


<白鳥象堂の川柳作品より>


象の鼻 川柳 象堂句集には詠んだ年ごとに分類されて、総計400句の川柳が収録されてます。事務局が気に入った句を掲載しておきます。

効きそうな額と容器で売るサプリ

詳しくはウェブでどうぞと手抜きされ

外気吸い位牌ほほえむ七回忌

あり余る他山の石につんのめる

海にまで万里の城を築く国

正論を吐いた褒美の都落ち

披露宴せずに才媛なり損ね

公僕を下僕にさせた安倍麻生

椰子の実は来ずに木造船が来る

終戦の記念日欲しいガン治療

カルテには書かれていない向こう傷

雨傘を差した上には核の傘

根腐れが進む日本の現場力

居心地が良くて居座る自尊心

馬の骨同士で妙に馬が合う

ガンという名の悪友が一人増え


横浜在住の全国区レベルの川柳の大家・二宮茂男氏のブログ「二宮茂雄川柳Blog」に、彼の句集を読んで「響き合った」句として多くの句が取り上げられています。御覧下さい。”骨太の正統派作者”と評されています。